青島・青島神社・鬼の洗濯板地図

 青島は、周囲約1.5km程の小島で、最高点でも海抜2m程の平坦な島である。
 樹齢300年以上のビロウやハマカズラなど、
特別天然記念物に指定されている亜熱帯植物が生い茂る南国ムードの島。


現在の石橋は五代目である。
 山幸彦が海神の宮から帰り着いたところといわれる青島海岸でる。
   山さちも、己(おの)がさちさち、
   海さちも、己がさちさち。
   今は各(おのおの)さち返さむ。    火照命(ほでりのみこと・海幸彦)
 「海幸山幸」神話の一場面。
兄火照命が、自分の大事な釣針をなくしてしまった弟火遠理命(ほおりのみこと・彦火火出見尊・山幸彦)に、
弓矢も釣針も、それぞれ自分の道具であってこそ。お互いに返そうではないか、と詰め寄るシーンである。
弟山幸彦は窮地に立たされたのだった。
 そこへ現れた塩椎神(しおつちのかみ)に綿津見の国へ行くように導かれた。
 長い時間をかけて波に浸食された波状岩が特徴。
 弟が海神(わたつみ)の宮殿より持ち帰った釣針を兄に返す場面で再現される。
弟が、
  この鉤(ち・釣針)は、おぼ鉤、すす鉤(ぢ)、貧鉤(まぢち)、うる鉤(ぢ)。
 と海神から教わった呪言を兄に言い、後ろ手で釣り針をわたすのだった。
 結果、一連の呪詛呪術(じゅそじゅじゅつ)によって、弟は兄を屈服させることに成功するのである。
 おぼ:おぼろげで気が晴れない
 すす:そわそわと落ち着かない
 うる:愚かな
 社伝によると、山幸彦が海中から上陸した地がこの青島であるという。そして山幸彦が建てた大宮が、青島神社の創始であると伝えている。
 第一代神武天皇の父君の母・豊玉姫(豊玉毘売命)
とその夫、彦火火出見尊(神代二代ひこほほでみのみこと=山幸彦・火遠理命)・塩筒大神(しおつちのおおかみ・塩椎神)を祀る。
 朱塗りの社殿が鮮やかである。

日向神話関連図⇒⇒⇒
 1000万年前〜800万年前の地層が浸食してできた縞模様が独特の「鬼の洗濯板」とよばれる波状岩が島の周囲にある。
この波状岩は「青島の隆起海床と奇形破蝕痕」として國の天然記念物に指定されている。
 まるで鬼が使う大きな洗濯板のように見えることから「鬼の洗濯板」と呼ばれ親しまれている。

 玉の井(たまのい)

 玉の井とは、海積宮(竜宮城)の入口にあったとされる井戸の事であり、彦火火出見命の頸飾り(まが玉)が語源と思われる。
 古事記によれば、彦火火出見命と豊玉姫命との出会いのきっかけとなった井戸であるとも記されている。
 今でも年間を通して水を汲みに来社される人々が絶えず病気平癒・家内安全等の清めの水として使用されている。
 また周囲を海に囲まれているにもかかわらず塩分は全く含まれていない。
 不思議なことに対岸の山頂に塩水の湧き出る場所があり水源が入れ替わっているのでは等の伝説が残されている井戸である。
 ご神木
 雀榕(あこう・クワ科イチジク属)
 アコウは、主に台湾や東南アジアの亜熱帯地方に分布する常緑高木樹である。その異形から霊験あらたかとされる。僅か1cmほどの種が、黒潮に乗って悠久の旅をし、この青島に漂着し、このような巨樹にまで成長した。
 アコウの幹は、それぞれの小さな幹が根をおろし、大地から栄養分を摂取している。それぞれが別々の樹として機能しながら、共同して大きな幹を形成し、枝を広げているのである。家族一人ひとりが一所懸命に働き家族・社会・国家を支えると言う想いが、正に「親孝行の木」と言われる由縁である。
 その葉は、年数度芽吹き、まるで神の合図を待つかのように一斉に散るさまは、古来「命の再生」の象徴としてその葉を持ち帰る者が多い。

 青島神社社務所
御神木 柞(ゆす) マンサク科イスノキ属

 柞の木は「結寿(ゆず)の木」とも呼ばれ、宮崎県を中心とする日本南部地方にのみ自生する大木で、堅く粘りがあり、淡い褐色で温かみのある木肌をしている。
 その枝葉は古くから榊の代わりとして神社祭祀に用いられている。又「結寿」の名前から縁起のよい木として箸・そろ盤の玉等工芸品などに用いられて病魔退散・不老長寿などの効用があるという伝説をのこしている。
 昭和四十九年の青島大火の際にその木肌を焼いたが今なお瑞々しくその樹勢が衰えることはない。

 青島神社社務所
若山牧水歌碑
「檳榔樹の 古樹を想へ その葉陰
  海見て石に 似る男をも」
浜昼顔(ハマヒルガオ)